東京物語

三宅香帆のブログです。京都の大学生活から東京のOL生活に至りました。新刊『妄想とツッコミで読む万葉集』発売中です~

読み物

無料で読める、マイ・フェイバリット・インターネット記事を集めてみた

みなさま、家ですごしてますか! 家で無料でできる遊び。そう、インターネット。 インターネットといえばSNS、しかしSNSちょっと見ると疲れる……というときは、「なんともないブログや記事をたらたら読む」のを、私はおすすめしたいです。 そんなわけでという…

未熟さへの愛慕――『天気の子』による重力の反抗 (※ネタバレ超含みます)

「最後の『大丈夫だ』ってつぶやくシーンの背景は、雨であるべきだったと思う」 「いやほんとそれ、あそこはせめて豪雨の中で『それでも僕たちは大丈夫だ』って言うべきだったよね」 「陽菜ちゃんの晴れへの祈りが通じた~的な意味かもしらんけど、社会を狂…

ジャスミンがつかまえたハッピーエンドなんだよ――映画『アラジン』を見てきた

いったい私はこれ以上強くなってどうすんだろう、とたまに思うようになった。 自分のやりたいことをやれるようになりたい、やりたいことをやれる立場がほしい、だれにも邪魔されずになにも文句を言われずにやりたいことをやれる大人になりたい、と昔から願っ…

2018年に出会った「名文」ベスト10

「め、名文……」と呟くのが癖です。 本を読むのが好きなのですが、それ以上に「名文~~!!!」と呟きたくなる文章そのものに出会うことが好きなのだと最近気づきました。 というわけで年の瀬なので、2018年に出会った名文たちをご紹介。 せっかくなので、 ①…

リアルタイムに書けない

恩田陸の『光の帝国』という連作短編小説集の中に、「大きな引き出し」という短編がある。 特殊な能力を持った一家の話で、すごく好きな短編なのだけど、その中に「しまう」という能力が出てくる。 彼らは、いろんな芸術や文化を自分の中に「しまう」ことが…

自分が大人になるだなんて知らなかった

萩尾望都の『10月の少女たち』という短編集が大好きである。 短編集といっても、小学館文庫が初期作品を集めて出したものだ。『精霊狩り』とか『みつくにの娘』といった「いかにも萩尾望都」なファンタジーやSFめいた傑作も収録されているのだけど、どちらか…

万能素敵サブウェイ先生(との思い出)

誰しも人生で一度は思ったことのある事実だと思うけれど、なぜいい感じに人が少なくてのんびり長居できてそんなに値段が高くない喫茶店というのはすぐになくなってしまうのだろう。 いやほんとに。何の話かって、百万遍に電源のあるカフェがほしいって話です…

キャラを分けたい2018

ああ、ペンネームがほしかった……。と、ぶっちゃけ5分に1回ほど思う。 いや、ちがうのだ。「三宅香帆」という名前に不満があるわけではない。というか三宅香帆という名前自体は私はわりと気に入っている。読み間違えられないし。ええんちゃうのという感じで…

実年齢24歳にもなるのに未だに自意識が13歳

人生、24年目である。 正直、分からない。ここ数年、自分の年齢に全然しっくりいってない。自分がもっと年取ってていい気がするし、逆に自分がもっと若くてもいいはずだという気もする(なんて図々しい発言なんだ)。23歳とか24歳ってみんなこんなふうに微妙…

「読むって、簡単なことじゃないんだよ」

物理の研究者は頑張ったらノーベル物理賞をとれるけれど、文学の研究者は頑張ってもノーベル文学賞をとることはできない。 と、いうのは笑えるんだか笑えないんだかよく分からないジョークである。まぁ、ジョークっつーか真実なのだけど。 大学院で文学研究…

AKB48(の曲)とは、平成の万葉集のことである。

タイトルのパロディ元ネタがわかったあなたはアイドルおたく。 というわけでAKB総選挙の季節です。私はAKB48グループのアイドルたちをこよなく愛していますが、それと同じくらい、AKB48の曲も好きです。ていうかAKB48グループの歌詞おたくと言っても過言では…

なぜ京大生は無駄話が得意なのか?

いつだったか、森見登美彦さん原作の映画『夜は短し歩けよ乙女』を見た感想として、「すべてが無駄で埋め尽くされており、こんなにも大学生活は無駄なものでいいのかと思った」というものを見かけた。 ちょっとどなたのTwitterだったのか失念してしまったの…

大学院生がアイドルから学んだ「読んでて楽しい文章」を書くためのセブンルール

ネットで文章を書き始めて、はや数年が経とうとしている。 ありがたいことにたくさんシェアしてもらえた記事があったり、 tenro-in.com こちらの記事をもとに「本を書きませんか?」と出版社さんから言ってもらえたり、 人生を狂わす名著50 作者: 三宅香帆,…

二十歳の春、スピッツのおかげで「怒れる」ひとになった

怒ることが苦手だった。 ……というと変に思われるかもしれないが、私はだれかに「怒る」ことが下手だった。 こう言うと、組織における後輩指導、みたいな話を連想されるかもしれない。バイトや部活で後輩を怒らなければいけない場面。けれどそれは「怒るべき…

世の中には「インプット」型と「攻略」型がおりまして(という名の受験勉強攻略法)

友人が「今年も死んだ目をした新入生が入って来たよ~」とにこにこして言っていた。死んだ目をした新入生。「まぁ四月の最初だけは死んだ目してるよ」と友人は笑う。 そりゃそうだ。友人は某予備校で塾講師をしていて、浪人生を主に教えている。 もうそんな…

この春、文学部に入学したみなさん、おめでとう!

文学部に入学したみなさん、おめでとう! 就職がない*1だの社会不適合者が行くとこだのそこ出てなにすんのだの言われつつも文学部に入ってくれたあなたを、私は心から歓迎します! だって仲間が増えたんだもの! いい仲間かわるい仲間かは知らんけど! うれ…

鴨川を語る詩人になれなくて

桜の季節である。完全に今年は早かった。いつもなら入学式の段階で「わ~京都の桜きれい~♡満開だ~♡」なんて言う初々しい新入生に「ところでうちのサークルのお花見がこの週末にあるんだけど来ない?」と下手なナンパかよとつっこみたいサークルの新歓が行…

「どうして今までそれで生きてこれたのか」となんども思った京大での六年間について

六年前、いたいけな田舎娘(私)が京大に入って驚いたのは「どうして今までそれで生きてこれたんだ……」という人間の多さであった。 どうして今までそれで生きてこれたのか。 京大というのは日本で一番自信家の多い大学である(という話を昔書いたことがある…