「人文学って何の役に立つの?」って聞かれた時の最適解 ――シェヘラザード・サバイバル・大作戦

今も昔も、私の「理想の女」はシェヘラザードだ。 話が面白いから殺せない女になりたいのである。 バートン版 千夜一夜物語 第1巻 シャーラザットの初夜 (ちくま文庫) 作者: 古沢岩美,大場正史 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2003/10/13 メディア: 文庫…

万能素敵サブウェイ先生(との思い出)

誰しも人生で一度は思ったことのある事実だと思うけれど、なぜいい感じに人が少なくてのんびり長居できてそんなに値段が高くない喫茶店というのはすぐになくなってしまうのだろう。 いやほんとに。何の話かって、百万遍に電源のあるカフェがほしいって話です…

キャラを分けたい2018

ああ、ペンネームがほしかった……。と、ぶっちゃけ5分に1回ほど思う。 いや、ちがうのだ。「三宅香帆」という名前に不満があるわけではない。というか三宅香帆という名前自体は私はわりと気に入っている。読み間違えられないし。ええんちゃうのという感じで…

京大の吉田寮をモデルにしたドラマ『ワンダーウォール』を見た(あるいは敵のいない物語の作り方)

この世にはどうしたって物語になる人とそうでない人がいて、もっというと、物語になる物語と物語にならない物語がある。 本当だ。 いや、この世はみんながそれぞれ主人公なんだよ、という言葉もある。その主張に異を唱えようとは思わない。実際みんなそれぞ…

実年齢24歳にもなるのに未だに自意識が13歳

人生、24年目である。 正直、分からない。ここ数年、自分の年齢に全然しっくりいってない。自分がもっと年取ってていい気がするし、逆に自分がもっと若くてもいいはずだという気もする(なんて図々しい発言なんだ)。23歳とか24歳ってみんなこんなふうに微妙…

「読むって、簡単なことじゃないんだよ」

物理の研究者は頑張ったらノーベル物理賞をとれるけれど、文学の研究者は頑張ってもノーベル文学賞をとることはできない。 と、いうのは笑えるんだか笑えないんだかよく分からないジョークである。まぁ、ジョークっつーか真実なのだけど。 大学院で文学研究…

場所の記憶はいつもなぜか重層的(あるいは女の子デートの思い出)

時間というものは線上に流れているものではなく、浮かんでいるものである。 と、最初に言っていたのは、だれだっただろう。 たしか恩田陸のエッセイか小説だったと思う。が、どこで読んだのか忘れてしまった。こないだ読んだ萩尾望都特集冊子に恩田陸が寄せ…

その本棚に潰されなくとも

昨日の朝、がたがたっ、と私の横が揺れた。 なんじゃらほいと思って顔をあげると、揺れていたのは私の頭の前にある大きな本棚だった。 そして本が二冊ほどジャンプするみたいに、飛び出していった。 ひゃーすごい、と思うも束の間、自分も揺れていることに気…

AKB48(の曲)とは、平成の万葉集のことである。

タイトルのパロディ元ネタがわかったあなたはアイドルおたく。 というわけでAKB総選挙の季節です。私はAKB48グループのアイドルたちをこよなく愛していますが、それと同じくらい、AKB48の曲も好きです。ていうかAKB48グループの歌詞おたくと言っても過言では…

なぜ京大生は無駄話が得意なのか?

いつだったか、森見登美彦さん原作の映画『夜は短し歩けよ乙女』を見た感想として、「すべてが無駄で埋め尽くされており、こんなにも大学生活は無駄なものでいいのかと思った」というものを見かけた。 ちょっとどなたのTwitterだったのか失念してしまったの…

そろそろベスト・オブ・京都小説アンソロジーを誰かつくってくれ

このブログのコンセプトは「京都の学生生活おすそわけ♡」なはずなのだが、そろそろ本筋から外れすぎてあかんと思う今日この頃である。なんじゃ前回の文章のセブンルールて。自分でつっこむわ。いや書いてて楽しかったからいいんやけど。 しかし京大について…

大学院生がアイドルから学んだ「読んでて楽しい文章」を書くためのセブンルール

ネットで文章を書き始めて、はや数年が経とうとしている。 ありがたいことにたくさんシェアしてもらえた記事があったり、 tenro-in.com こちらの記事をもとに「本を書きませんか?」と出版社さんから言ってもらえたり、 人生を狂わす名著50 作者: 三宅香帆,…

立て看板のないきれいな大学になれてしまった

世間をお騒がせしながら(したのか?)大学から立て看板が撤去された。 www.asahi.com そして現在、ぶっちゃけ、大学の周りがきれいになった。*1 正直な話、私は立て看板を立てたことも撤去したこともなく、特別な思い入れがあるかないかと言われればまぁな…

二十歳の春、スピッツのおかげで「怒れる」ひとになった

怒ることが苦手だった。 ……というと変に思われるかもしれないが、私はだれかに「怒る」ことが下手だった。 こう言うと、組織における後輩指導、みたいな話を連想されるかもしれない。バイトや部活で後輩を怒らなければいけない場面。けれどそれは「怒るべき…

夏の下鴨神社はとにかく最高、すきすきだいすきちょうあいしてる

……ってのは舞城王太郎先生リスペクトな題名をつけたかっただけなのですが。すみません。*1 しかしちょうあいしてるかどうかはともかく、京都の観光地のなかで一番思い出深い場所、と聞かれたらなんだかんだ「下鴨神社かな……」と答える気がする。ちなみに一番…

世の中には「インプット」型と「攻略」型がおりまして(という名の受験勉強攻略法)

友人が「今年も死んだ目をした新入生が入って来たよ~」とにこにこして言っていた。死んだ目をした新入生。「まぁ四月の最初だけは死んだ目してるよ」と友人は笑う。 そりゃそうだ。友人は某予備校で塾講師をしていて、浪人生を主に教えている。 もうそんな…

この春、文学部に入学したみなさん、おめでとう!

文学部に入学したみなさん、おめでとう! 就職がない*1だの社会不適合者が行くとこだのそこ出てなにすんのだの言われつつも文学部に入ってくれたあなたを、私は心から歓迎します! だって仲間が増えたんだもの! いい仲間かわるい仲間かは知らんけど! うれ…

鴨川を語る詩人になれなくて

桜の季節である。完全に今年は早かった。いつもなら入学式の段階で「わ~京都の桜きれい~♡満開だ~♡」なんて言う初々しい新入生に「ところでうちのサークルのお花見がこの週末にあるんだけど来ない?」と下手なナンパかよとつっこみたいサークルの新歓が行…

「どうして今までそれで生きてこれたのか」となんども思った京大での六年間について

六年前、いたいけな田舎娘(私)が京大に入って驚いたのは「どうして今までそれで生きてこれたんだ……」という人間の多さであった。 どうして今までそれで生きてこれたのか。 京大というのは日本で一番自信家の多い大学である(という話を昔書いたことがある…